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《アイビスSD》7年目・鮫島克駿(24)はライオンボスを“快速王者”に導けるか? カギは福永祐一の“教え”「木馬に乗りながら…」

posted2021/07/23 17:00

 
《アイビスSD》7年目・鮫島克駿(24)はライオンボスを“快速王者”に導けるか? カギは福永祐一の“教え”「木馬に乗りながら…」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

昨年のアイビスSDでは、ライオンボスに騎乗し2着に敗れた鮫島克駿騎手。今週末、昨年の雪辱を果たせるか?

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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 今週末、新潟競馬場でアイビスサマーダッシュ(GIII)が行われる。舞台となるのは新潟名物の直線1000メートル。今年も快速自慢が顔を揃える事になりそうだ。

 中でも注目したいのがライオンボス(牡6歳、美浦・和田正一郎厩舎)。一昨年の覇者は2年ぶり2度目の優勝を目指し仕上げられている。

 手綱を取るのは鮫島克駿騎手。彼にとってライオンボスは思い入れの強い1頭だ。

小学生の頃から「将来の目標はジョッキー」

 1996年10月生まれ、現在24歳の鮫島駿騎手。幼い時はサッカーに興じた時期もあったそうだが、小学校に通い出すといくらもしないうちに「将来の目標はジョッキー」と語っていた。

 それもそのはず、彼はホースマン界のサラブレッド。祖父が佐賀競馬の調教師で、父は名騎手。後に兄の鮫島良太騎手もJRAからジョッキーデビューを果たす事になる。

 彼が5歳の時に父の鮫島克也騎手がJRAのワールドスーパージョッキーズシリーズ(当時、現ワールドオールスタージョッキーズ)で優勝すると、ジョッキーへの想いは強いモノになっていった。ちなみに小学5年の頃から始めた乗馬には、これも後に騎手になる野中悠太郎少年と一緒に行っていたという。

 2012年には競馬学校に入学し、3年後の15年には無事、卒業。栗東・浅見秀一厩舎から騎手デビューを果たすと、初年度からいきなり39勝。JRA賞最多勝利新人騎手賞を受賞した。

「中でも忘れられないのはやはり初勝利です」

 鮫島駿騎手がそう語るのには理由があった。その初勝利はデビュー6戦目。小雨そぼ降る中京競馬場の第2レース、ダート1200メートルの3歳・未勝利戦。彼が騎乗したのは自厩舎の牡馬、タピエスだった。

「トレセンでこの馬に初めて騎乗したのが僕だったんです」

 お互いデビュー前の事だった。鮫島駿騎手がまだ競馬学校の2年生で、厩舎実習をしていた時、入厩して来たのがタピエスだった。

「まだ学校生だったけど、丁度厩舎にいる時期だったので、乗る事になり、ゲート試験も僕が乗って受けました。その馬で、たまたま自分の初勝利をあげる事が出来たので、忘れられない1頭になりました」

【次ページ】 「痛さよりも、ライオンボスに乗れない悔しさが勝っていた」

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