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【球宴ファン投票1位】オリックス宮城大弥が愛される理由とは? SNS担当も知らなかった“五厘刈り”、ドラ1山下舜平大が見た”先輩”としての顔
posted2021/06/29 11:02
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
KYODO
オリックス宮城大弥には、愛される理由がある。
沖縄・興南高校出身の19歳は、マイナビオールスターゲーム2021のファン投票で、パ・リーグ先発部門最多の23万4046票を獲得し、初選出された。
今季メジャーから楽天に復帰した田中将大、オリックスのエース山本由伸などそうそうたる面々に大差をつけての1位選出に、「よくわかんないです」と困惑気味だが、「嬉しい限りです。少しでも自信にできるように頑張りたい」と語った。
過去のオールスターで印象に残っているのは、最近動画を見た2006年の藤川球児(阪神)とアレックス・カブレラ(西武)の直球対決だと言う。
宮城自身は、直球勝負や三振予告は「絶対ムリです」と恐縮する。
「三振というより、いい球でゴロアウトやフライに打ち取りたいと思っています」と控え目に語った。
好調オリックスの象徴になる19歳
現在、7年ぶりにパ・リーグ首位に立っている好調オリックスの中心に、2年目の左腕・宮城がいる。
新人だった昨年終盤にプロ初勝利を挙げ、今年は開幕ローテーションに入ると、開幕2戦目に先発し、チームに今季初白星をもたらした。そこから宮城は負けなしの5連勝。勝ち続けるにつれ、注目が集まったのは髪型だった。
「負けるまで切らない」と伸ばし続けた髪はフサフサと伸び続けた。交流戦に入ったあたりから、帽子からはみ出してはねる襟足の髪が、オリックス・ブルーウェーブ時代の球団マスコット“ネッピー”に似ていると話題になった。
6月2日の阪神戦で今季初黒星を喫し、いつ髪を切るのかと注目される中、宮城は焦らした末に驚きの変貌を遂げる。