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「何や、アイツら」スペイン代表との卓球バトル、忘れられない“激痛ももかん”…FC東京コンビ東慶悟＆永井謙佑が語るロンドン五輪
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byAP/AFLO
posted2021/06/23 11:06
ロンドン五輪準々決勝エジプト戦、先制ゴールを決めた永井謙佑（右）と喜ぶ東慶悟。2人は今年5月に揃ってJ1リーグ300試合出場を達成した
永井 メキシコに勝って、乗った感は確かにあったけれど、（初戦の）スペイン戦に向けて何が思い出されるかと言ったら、あなたたちがホテルでやっていた卓球（笑）。（同じホテルに宿泊していた）スペインの選手たちともやっていたよね？
東 そうそう。自分と大津祐樹選手、酒井宏樹選手、清武弘嗣選手の4人でずっとやっていたからね。スペインの選手とも卓球して。でも対戦相手なので、言葉は悪いですけれど「何や、アイツら」みたいに僕らも対抗心が強かった（笑）。
永井 そこで闘志に火がついていたわけだ（笑）。
東 やってやろう感が高まったね。EURO（2012年）で優勝していたし、凄いなっていう目で見ていたところもありつつも、負けたくないなって凄く思った記憶がある。
――卓球で闘志に火がついていた（？）大津選手のゴールで先制して勢いづきました。永井選手がDFイニゴ・マルティネスのバックパスを奪った際にファウルを受けて1人退場となったのも大きかったと思いますが。
永井 トラップが雑だなって思っていて、前で狙っていました。極力下がらないでよかったのも、東選手がめっちゃ守備をしてくれていたから。だから自分は前で追うだけでよかった。
東 僕だけじゃなくて、全体のバランスがとてもよかった。永井選手のスピードを活かそうって、みんなが思っていたし。
デヘアに止められた東のミドル
――2人の連係からシュートという場面が何度かありました。永井選手からパスを受けた東選手のミドルシュートは、GKダビド・デヘアに弾かれましたよね。
永井 あれはマジ入ったと思った。
東 蹴った瞬間、俺も入ったとは思ったよ。でも腕が伸びてきた。世界が相手だとあれが入らないのかと思った。
――逆に東選手のスルーパスを受けて、永井選手の左足のシュートがわずかに右に外れるという場面も。
東 ありました、ありました。
永井 今思うと、走り回り過ぎてシュートのところまで余裕がなかったのかもなって。スペイン戦の記憶は、よく外したなっていうのが一番かも。
東 スペインに勝ってうれしかったけれど、ロッカーでは次、勝たないと意味ないぞっていう雰囲気。でもスペインに勝ったから次もいけるぞ、みたいなポジティブな空気というか。吉田選手とか清武選手とか、声を出して引っ張っていってくれる人が多かったのも大きかった。
