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「箱根駅伝常連校」の変化、慶応と立教に“急激な成長”の予感? 「駒大一強」時代のレースに見た夏合宿前のチーム事情
posted2021/06/23 11:02
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
Satoshi Wada
細かい雨が降ったりやんだり。
6月19日の夕刻から、相模原ギオンスタジアムで、全日本大学駅伝の関東選考会が行われた。
今年の11月7日に行われる全日本には、昨年の大会で8位までに入った駒澤大、東海大、明治大、青山学院大、早稲田大、東洋大、帝京大、順天堂大がすでにシード権を獲得している。
そして今年の選考会の上位7校が本大会へと進出するが、結果は次の通りとなった。
1位 東京国際大学
2位 國學院大學
3位 法政大学
4位 拓殖大学
5位 中央大学
6位 中央学院大学
7位 日本体育大学
2校は「出場常連校」から「シード権確実校」へ
全体を見て感じたのは、東京国際大と國學院大は大学駅伝界では、ともに「出場常連校」から「シード権確実校」へとランクアップしているということだ。
東京国際大は、箱根駅伝の2区と3区の区間記録を持つイェゴン・ヴィンセント(3年)は別格として、箱根駅伝の1区を2度走っている丹所健(3年/湘南工大附・神奈川)が最終組で日本人グループを引っ張り、28分39秒60をマークして日本人2位に入った。
丹所の高校時代の5000mのベストは14分30秒台。「ビフォア厚底時代」の記録なので単純に比較は出来ないが、大学で大きく成長したことを証明した。
東京国際大からは卒業生の伊藤達彦(現・Honda)がオリンピック代表に駆け上がったが(伊藤は高校を卒業したら専門学校に進むつもりだったという)、育成力が常連校への原動力になっている。