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【日本選手権】「レース前に伊藤達彦の動画を見ています」 Hondaの青木涼真、荒井七海は“リミッターを切った走り”ができるか?
text by
加藤康博Yasuhiro Kato
photograph byAFLO
posted2021/06/23 06:00
伊藤達彦の走りに強い刺激を受けた青木涼真(中央)は、3000mSCで五輪へ続く最後の大舞台に挑む
「日本記録保持者としては勝つべきレース」
オリンピックに関して言えば1500mの参加標準記録は3分35秒00。ワールドランキングでの出場枠でもターゲットナンバー45人に対し、現在、荒井は60番目前後。出場は極めて難しい状態にある。しかし「自分も可能性がゼロでない限り、最後までチャレンジし続けたい」と本人。小川監督も「日本記録保持者としては勝つべきレース。そしてペースメーカーがいなくても参加標準を切りにいくような気概のあるレースを見せて欲しい」と期待を寄せる。
できないとか、できるとか考えるのではなく、シンプルに速さや強さを求め、高みを目指す。そんなマインドを今のHondaの選手からは感じる。それは小川監督の指導はもちろんだが、伊藤の存在や走りがきっかけになっていることは間違いないだろう。この日本選手権、青木、荒井は彼に続けるか。その走りに期待したい。