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5年前のEUROヒーローは今<ベテラン編> 優勝ポルトガルのエデルは33歳でロシア、ペッレは“年俸18億円で中国移籍”のち36歳で…
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph byTakuya Sugiyama/Getty Images
posted2021/06/17 17:05
EURO2016で名を上げたエデルとペッレ。5年後の今はどんな感じ?
194cmの上背でありながら前線で狡猾に動き、時折みせるダイナミックなプレーは観客を魅了するには十分だ。
初戦のベルギー戦では、後半アディショナルタイムに豪快なボレーで試合を決定づける2点目をマーク。ラウンド16のスペイン戦でも後半ATにボレーシュートで追加点を奪い、ブラジルW杯の傷が癒えぬラ・ロハにとどめを刺した。
次のドイツ戦でPKを外し、悪い形で大会を去ることにはなったが、彼にとって初めてとなる欧州大会で残したインパクトは大きく、その後の移籍市場で注目株となることは間違いなかった。
爆買いの国で世界屈指の高給取りに
そしてペッレは意外なクラブから関心を寄せられることになる。
7月11日、イタリア代表FWグラツィアーノ・ペッレの獲得を発表したのは、中国超級リーグの山東魯能だった。
EURO2016の活躍を受けて、当時 ”爆買いブーム” 真っ只中の中国のクラブが手を伸ばしたのである。
驚きはその年俸。英『デイリー・メール』が伝えたところによると推定1360万ポンド。日本円にして、なんと約18.1億円だ。これはマンチェスター・Uのズラタン・イブラヒモビッチに並んで当時世界で5番目に高い年俸だったという。
世界屈指の高給取りとなったペッレは、中国の地で大暴れ。当時の中国には多くのビッグネームが集まっていたが、彼もそこに混じって力量を示した。
在籍4年半で133試合63ゴール24アシスト。リーグレベルを考えるともう少し数字が欲しいところかもしれないが、それでも2試合に1ゴールのペースでゴールを挙げた。
リーグ5位の17ゴールを記録した2019シーズンにはACLにも出場。ホームの鹿島戦では0-2のビハインドから2ゴールを挙げて勝ち点1をもたらした。ちなみに1点目はPKで、あのドイツ戦と同じ左下を狙い、こちらは成功している。