酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
阪神・佐藤輝明とDeNA牧秀悟が新人王どころか本塁打王争い? 今のペースなら“清原、長嶋超え”も【週刊セパ記録】
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKiichi Matsumoto/JIJI PRESS
posted2021/04/27 11:03
すでにそれぞれ6本塁打をマークしている佐藤輝明と牧秀悟。チームは首位と最下位で好対照だが、2人の打棒はどこまで続くか
牧、佐藤以外の新人の活躍も素晴らしい
しかし今季は、牧、佐藤の6本塁打に加え、元山飛優(ヤ)が2本、若林楽人、ブランドン、渡部健人(西)が1本。シーズンの2割も消化しない時点で17本も出ている。
打者だけでなく投手でも、早川隆久(楽)が3勝、伊藤将司(神)が2勝、救援では栗林良吏(広)がリーグトップの8セーブ。近年まれな「ルーキーが活躍するシーズン」になっている。
その背景には、新型コロナ禍で外国人選手の来日が遅れ、選手層が薄くなったために各球団が新人を抜擢したという事情がある。新人選手たちはこれを奇貨として、思い切り成績を伸ばしてほしいものだ。
田中将大100勝は稲尾、スタルヒンに迫る偉業
★達成記録と記録予報★
<達成記録>
・1000試合
松山竜平(広)4月23日巨人戦 510人目
・150本塁打
鈴木誠也(広)4月24日巨人戦 177人目
・100勝
田中将大(楽)4月24日西武戦 139人目
NPB復帰2戦目で100勝達成。田中はここまで36敗しかしていない。
<NPBで100勝時点での勝率5傑>
稲尾和久(西鉄 1959年)100勝27敗 勝率.787
杉浦忠(南海 1961年)100勝28敗 勝率.781
スタルヒン(巨人 1939年)100勝32敗 勝率.758
田中将大(楽天 2021年)100勝36敗 勝率.735
大友工(巨人 1955年)100勝40敗 勝率.714
1960年代までのNPBは強豪チームと弱小チームがはっきり分かれていて、優勝チームが勝率7割を記録することも珍しくなかった。勝率が高い投手はその時期に強豪チームで投げた投手ばかりだ。
しかし田中は創設3年目の新興球団・楽天に入団。在籍した期間の球団の勝敗は今季も含めて499勝502敗、勝率.499と負け越している。2013年、田中は24勝0敗という空前の記録を残してMLBに移籍したが、それも含め、傑出した投手だったと言える。
現役でこれに次ぐのは菅野智之(巨)。昨年10月6日に100勝を挙げた時点で100勝47敗、勝率.680だった。
<記録予報>
・1500試合
あと1 坂口智隆(ヤ) これまで195人
・100本塁打
あと1 亀井善行(巨) これまで299人
あと1 岡本和真(巨) これまで299人
・250本塁打
あと4 坂本勇人(巨) これまで64人
・300盗塁
あと1 糸井嘉男(神) これまで29人
・300犠打
あと6 菊池涼介(広) これまで7人
・100勝
あと2 西勇輝(神)これまで139人
・150勝
あと3 涌井秀章(楽)これまで48人
・150セーブ
あと3 松井裕樹(楽) これまで15人
・1000投球回
あと1.2回 野上亮磨(巨) これまで357人
・1500奪三振
あと1 能見篤史(オ) これまで56人