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なぜ“いま”決断したのか? ザーゴ解任でOB相馬直樹が就任…監督交代に見る「2つの“鹿島らしさ”」とは
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byGetty Images/KASHIMA ANTLERS
posted2021/04/17 06:00
鹿島アントラーズのザーゴ監督が解任され、新監督にコーチでもあったクラブOBの相馬直樹が就任する
最後にそう言って会見を終えた。たとえ自身の言葉であっても、それに縛られて、戦術の選択肢を狭められてしまうことを懸念する相馬監督。そこに「目的(勝利)のための手段はひとつではない」という鹿島らしさの一面を見た。
硬派で硬質なイメージもまた「鹿島らしさ」だが、実は彼らが大切にしているもののひとつに「臨機応変さ」がある。それが功を奏するのは、ブレない軸があるからこそ。相馬監督の言葉に、それを再認識できた。
鹿島アントラーズらしい決断だった
国内無冠が続くのは、クラブ史上最長の4年となった。クラブ創設30周年を迎える今季に、そのワースト記録を伸ばしたくはない。だからこその早い段階での監督交代という決断に至ったのだろう。
未来はわからない。それでも、現状に甘んじてはいられない。止まっているわけにはいかないのだ。
30年間、変革を起こし、進化し続けてきた鹿島アントラーズらしい決断だと思えた。