川田は、JRA史上9人目となる重賞100勝

　父ロードカナロアと同じケイアイファームの生産で、管理するのも同じ安田隆行調教師。

「ロードカナロアは素晴らしい馬だと改めて認識しました。川田ジョッキーはナイスプレーでした」と安田師。

　安田厩舎の所属騎手としてデビューした川田にとって、安田師は師匠にあたる。これが、昨年ダノンザキッドで制したホープフルステークスに次ぐ2度目の、師弟コンビによるGI制覇となった。また、この勝利で川田は、JRA史上9人目、現役では5人目となる重賞100勝を達成した。

　制限付きではあるが、有観客（1939人）で行われた春GIシリーズの開幕戦を制した川田は、スタンドから贈られた拍手に、馬上から何度も頭を下げて応えた。

レシステンシア、インディチャンプの素養も

　2着のレシステンシアは、内からダノンスマッシュに来られて一気に抜かれると、最後まで逆転できなかった。それでも、初のスプリント戦とは思えないほどスムーズに流れに乗り、強い馬であることを見せつけた。結果論だが、切れ味勝負では分が悪いぶん、生粋のスプリンターより持久力があることはわかっていたので、4コーナーでもっと早めにスパートしてもよかったのかもしれない。

　3着は、同じく初めてのスプリント戦だったインディチャンプ。直線で馬場の悪い内を走ってクビ＋クビ差の3着だから、スプリンターとしての素養もかなりのものだ。マイルGIとの「二階級制覇」も夢ではない。

　プレビューで本命にしたラウダシオンは、序盤で行きっぷりがよすぎて掛かり気味になったことが響いたのか、14着に大敗した。騎乗したミルコ・デムーロによると、重い馬場に脚を取られていたというから、本質的には良馬場向きなのか。