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「“関東の宝塚”を千葉県に作りたかった」“消えた競馬場”JR柏駅から徒歩15分…東洋一大きかった「柏競馬場」、今は何がある?

posted2021/11/10 11:07

 
「“関東の宝塚”を千葉県に作りたかった」“消えた競馬場”JR柏駅から徒歩15分…東洋一大きかった「柏競馬場」、今は何がある?<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

今年5月5日に船橋競馬場で行われた「かしわ記念」。じつは消えた「柏競馬場」が名前の由来になっている

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鼠入昌史

鼠入昌史Masashi Soiri

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Sankei Shimbun

 いきなり季節外れの話題で申し訳ないけれど、船橋競馬場で毎年5月5日に行われる「かしわ記念」というレースがある。中央競馬の強豪も参戦する、初夏のダートマイル王決定戦だ。

 で、今回はかしわ記念の名前の由来について。毎年5月5日、こどもの日に行われるレースということもあって、端午の節句=柏餅=かしわ記念、みたいな感じで名付けられたものだと思っていた。しかし、事実は違うらしい。かしわ記念の“かしわ”は、千葉の渋谷とも呼ばれる、あの千葉県柏市のことなのだとか。

 いったい船橋競馬場と千葉県柏市に何の関係があるのか。船橋市と柏市は東武野田線(アーバンパークライン)で結ばれているが、他に何か共通点があるのだろうか……実は、かしわ記念の名は船橋競馬場が1950年に完成するまで千葉県において公営競馬が行われていた柏競馬場に由来する。そう、柏には柏レイソルのホームスタジアムだけでなく、かつて競馬場があったのだ。いったい、どんなところにどんな競馬場があったのか。跡地を探して足を運んでみた。

JR柏駅から徒歩15分…「柏競馬場」、今は何がある?

 柏競馬場があったのは、JR常磐線と東武野田線の交わる柏駅の西側だ。柏の中心市街地は駅の東側に広がっているから、つまりその逆側に出る必要がある。高島屋が入っている駅ビルからペデストリアンデッキを抜けて、西口の商店街の間を抜けてゆく。

 ほどなく国道6号を渡り、東武野田線の線路と並行に東西に走る道をひたすら歩いて約15分。豊四季台団地という巨大な団地が見えてきたところが、柏競馬場の跡地である。

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