「自分が納得して終われるように」

「プレーできる場所があるならば、全国どこでも行くつもりです。アピールするためにも、まずは肩を直す。そして、もう一度コートに立ちたい。思いっきりシュートを打ちたいですね」

　真っ直ぐな視線で、少し笑みを浮かべ話してくれた宮崎は3カ月前の彼とは顔つきが違った。

　9歳でボールを握り、今年で40歳。「周りの人がいたから僕はここまで来れた。誰一人欠けてはダメだった」と競技人生を振り返る。その最終章を迎え、宮崎は心に決めた。

「僕にはハンドボールしかない。やっぱりダメだったなと笑われても仕方ない。自分が納得して終われるように、最後まで頑張りたいと思います」

　これが本当に、最後の挑戦──。

　待っている未来は「復帰」か「引退」か。

　6カ月後の答えを求めて、宮崎は走り続ける。

(C)Yuki Suenaga

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