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「手錠を掛けられた時は頭が真っ白」宮崎大輔39歳が語る“引退危機”と“今の目標”「東京五輪を諦めたわけではないですが…」
posted2021/03/17 17:03
text by
奥村佑史(テレビ東京)Yuji Okumura
photograph by
Yuki Suenaga
3月15日、宮崎大輔は2年間の大学生活を終え、一昨年から再入学していた日体大を卒業した。
「皆様の支えがあって、本日卒業を迎えることができました。昨年はたくさんご迷惑をおかけしました。しっかり反省して、またハンドボールに携わっていければと思います」
宮崎の大学最終年度は激動の1年になった。
記憶に新しいのは昨年11月、名古屋市内のお店で飲酒したのち、宿泊先のホテルで交際女性に対し暴力を振るった疑いで逮捕されたこと。そこから人生は大きく変わった。結果、騒ぎは起こしたものの暴行の事実は立証されず「不起訴」。だが、社会的ダメージは大きく、スポンサーは1社を残し契約解消に至った。
「今回の件で、世間を騒がせてしまいました。皆さんにも、ハンドボール界にも迷惑をかけてしまいました」
「ゼロに戻せるようにやっていきたいです」
「ただ……」と宮崎は弁明を口にした。
「もみ合いにはなりましたが、暴力はふるっていないです。被害届も出ていません」
だが、逮捕されたという事実は変わらない。宮崎はその事実とどのように向き合っているのか。
「手錠を掛けられた時は、頭が真っ白になりました。“たられば”になってしまいますが、会食に行かなければ、断ればこうならなかったのではと考えたりします。今年40歳になりますが、この年になって“考えて行動する“ということがわかりました。全て自分の行動の積み重ねの結果。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今は全てマイナスですが、まずはゼロに戻せるようにやっていきたいです」
釈放後、東京に戻り1週間部屋に閉じこもった。