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金本知憲「骨か? 肉か?」、江夏豊「投手は一球で地獄を見る」…オープン戦で起きたアクシデント 

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posted2021/03/05 11:00

金本知憲「骨か? 肉か?」、江夏豊「投手は一球で地獄を見る」…オープン戦で起きたアクシデント<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

指揮官として初めてのオープン戦に臨んだ金本監督(当時)

「誤算も計算のうち」と言っていたが……

 その方針を貫き、仰木は結果を出していく。就任1年目でイチローをレギュラーに定着させると、210本安打の日本新記録を樹立。シーズン直前に阪神淡路大震災が発生した95年は、2年目の平井正史を抑えの切り札にして、リーグ優勝した。

 監督3年目は巨人を倒して、日本一に。

 データを重視する冷徹さと、選手の心情を慮る人情派の面を兼ね備えた名将であった。

<名言3>

キャンプ、オープン戦がすべて監督の計算どおりに進んでいたら、全部のチームが優勝するってことだろ。そんな虫のいい話はない。誤算も計算のうち。思い通りに進まないことは、きちっと軌道修正していけばいい。むしろそれが監督の一番大切な仕事だろ。
(堀内恒夫/599号 2004年4月1日)

◇解説◇

 オープン戦の最中、試合前の打撃練習を終えた巨人の選手たちがグラブを手に取りグラウンドに散っていく。

 キャンプ序盤を思わせる内外野の連係プレーの練習をはじめたのである。

「できないんだから、練習をやるしかないだろう」

 本来ならばオープン戦でやるべき練習ではないことは監督の堀内がいちばんよく分かっていた。

「誤算? 野球っていうのは、そういうことが得てして起こるものなんだ」と堀内は強がったが、監督就任1年目の2004年シーズンは優勝した中日に8ゲーム差を離されて3位に終わった。

【次ページ】 しかもピッチャーは一球では天国に上がれない

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