炎の一筆入魂BACK NUMBER
「ビジネス書を読破してキャンプイン」カープ新加入のクロンって? 鈴木誠也をひたすら観察して…
text by
前原淳Jun Maehara
photograph byKYODO
posted2021/03/03 17:02
新外国人選手でただ1人、春季キャンプに参加した広島ケビン・クロン
コーチ陣からの一方通行のやりとりではなく、しっかりと理解、相談した上での主観と客観のすり合わせ。有益な会話ができたからか、21日阪神との練習試合では対外試合初安打となる二塁打を記録した。本来の大きなテークバックからの力強いスイングが戻った。
「何試合か(好結果が)続かないと、どうしても結果を求めて自分の中で焦りが出てきてしまう。頭の中で分かっていても、体が結果、結果となって崩してしまった部分があった」
たしかに練習に取り組む姿勢はキャンプ初日から最後まで変わらなかった。結果に左右されるのではなく、見直しと考察を繰り返し、モチベーションを維持し続けた。
『どういう選手になりたいか』プロセスを大事に
「自分の野球人生において、ゴールを設定するときは自分がどういう選手になりたいか、自分がどういう選手であるかということを考えてきた。今は目標だけじゃなくて過程もしっかり踏めているのかなと思います。これからも変わらず『どういう選手になりたいか』ということを考え続けて、そのプロセスを大事にしていきたい」
〈本当に長続きする考え方は、目標を抜きにした考え方だ〉
クロンが取り入れた小さな習慣によって、どのような結果がもたらされるのか。彼から新たに勧められた『エゴを抑える技術』の内容とともに、注目していきたい。