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【今年で40歳】新キャプテン阿部勇樹が誓う浦和への恩返しとオシムへ「いいニュースを届けたい」 

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石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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photograph byMasashi Hara/Getty Images

posted2021/02/26 11:01

【今年で40歳】新キャプテン阿部勇樹が誓う浦和への恩返しとオシムへ「いいニュースを届けたい」<Number Web> photograph by Masashi Hara/Getty Images

浦和では4年ぶりのキャプテンに就任した阿部勇樹。ロドリゲス監督のもと、新たなレッズを作るための準備はできている

寿人らの引退「決断するときは……」

 昨季は、サッカー人生で初めての怪我をした左下腿痛の影響でリーグ戦は3試合出場にとどまった。24年目のシーズン、阿部は逆襲を誓い、Jリーグのピッチに立つ。

「まずは家族を始め、応援する仲間の喜ぶ顔が見たいという気持ちが一番強いですね。それに、アテネ世代、谷間の世代の選手が年々少なくはなってきていますが、(松井)大輔は海外で再びプレーすることを決断してチャレンジしていますし、また新たな道に進んだ仲間も、それぞれの道でがんばっている。戦いの舞台は変わっても、どこで活躍していても、彼らからもらう刺激やパワーって大きいんですよ」

 昨季限りで前田遼一や佐藤寿人らも引退。年々、同世代の選手たちがピッチを後にする姿に一抹の寂しさを感じながらも、自身も含め、現役でプレーする選手がわずかになってきたからこそ、「谷間の世代の最後の粘っこいところを見せたい」と意地をのぞかせる。

 そして何より浦和レッズに関わる人を喜ばせたいという思いが阿部の心を突き動かしている。

「これまで本当にたくさんの方々にスタジアムに来ていただいて、多くの声援をいただきました。正直、そういった声援に、僕はまだまだお返しができていない。これまで何十年も応援して、パワーをいただいたことに対する恩返しが。そういった意味でも、“現役を退く”と決断するときは、少しでも応援してくださる方々の声援へのお返しができた……と感じるときなのかもしれませんね」

 自身、そして浦和にとっても「挑戦」がテーマの2021年。不惑を迎える阿部は今季も走り続ける。

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