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優勝は逃したが…東レ女子“21連勝の立役者”石川真佑20歳の「頼もしい」成長ぶり 2つの課題を克服できたワケ
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph byYukihito Taguchi
posted2021/02/25 17:00
Vリーグ決勝、JTに敗れて悔しい表情を見せる石川真佑(20歳)。「弱さが出た」とさらなる成長を誓った
JTに阻まれた優勝、「やり返す」場所はある
成長を遂げた証を結果で示したい。サーブで狙われたり、スパイクが決まらず弱気になりそうな時も声をかけ続け、背を押してくれた仲間と共に、何が何でも勝ちたい。その一心で臨んだJT戦では、ドルーズとタットダオという世界の壁に阻まれてしまった。
同じ相手に2度も大事な試合で敗れた悔しさは、最後の春高での自らのサーブミスをずっと悔やみ続けたように、そう簡単には消えるものではないかもしれない。
だが、次なる戦いはまたすぐ始まり、これで終わりではない。
決勝翌日の22日には今年度の日本代表登録選手が発表され、24名の中には当然ながら石川の名もある。
次は世界を相手に。自分の脆さを打ち消し、やり返す機会はこれからいくらだってある。
たとえば、レギュラーラウンドでのワンシーン。相手のスパイクコースを塞ごうとブロックに跳んだ自らの手に、ちょこん、とうまく当てられブロックアウトをとられた直後、今度は相手の手に当ててコート後方まで吹っ飛ばす。倍返し、と言わんばかりのスパイクを、すぐさま打ち返してきたように。
一度折られても、また何度でも立ち上がればいい。
やってやる、と訴える逞しい背中に、期待と、希望を背負って。