ラグビーは人を幸せにする

「引退して、いざラグビーから離れてみると、ラグビーで学んだことがめちゃくちゃ役に立つ、ということに気づいたんです。たとえば仕事でも、結果に向かってチームが一丸となって取り組む。そのノウハウは、ラグビーで試合の勝利という結果に向けて準備していく過程とすごく似ています。

　いま日本の社会で生きていくうえで、ラグビーと社会人生活は共通点が多いなと思って。そういったことを自分より若い世代にも伝えたいし、『ラグビーは人を幸せにする』ということを、コーチという仕事を通じて広めていきたい。指導を通じて、若い世代の選手と一緒に、自分自身もまだ成長できるのかな、と思っています」

社業にも生かされたというラグビーの経験値。その価値を次世代のラガーたちに伝えていく

　12年前、国立の晴れ舞台で誰も言わないようなことを平然と言ってのけ、社会人として社業とラグビーを並行して全力で取り組み続け、W杯とは縁がなかったものの代表キャップ9を積み上げ、いまや三児の父にもなり、12年前とは一味も二味も違う男が、果たしてどんな指導者になるのか。楽しみでならない。

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