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【引退】浮気、喫煙、退場、太りがち…だけどルーニーは天才だった クリロナや香川真司を輝かせた奥義とは
posted2021/01/30 06:01
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph by
Getty Images
プレミアリーグ5回、FAコミュニティ・シールド4回、リーグカップ3回、さらには、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、FAカップ、クラブワールドカップが1回ずつ。輝かしいタイトル歴だ。
2004年にマンチェスター・ユナイテッドがエバートンに支払った2560万ポンドに上る移籍金は、10代の選手としては当時の最高額である。デビュー戦のフェネルバフチェ戦(チャンピオンズリーグ)でハットトリック&1アシストという離れ業をやってのけて、ユナイテッドに在籍した13年間でクラブ最多となる253ゴールを記録している。
ダービーで決めた美しすぎるオーバーヘッド
ウェイン・ルーニーは、ボビー・チャールトン、デニス・ロー、ジョージ・ベスト、エリック・カントナなどと並び、ユナイテッドの歴史にその名を残すスーパースターだ。
2010-11シーズンのマンチェスター・ダービーで決めたオーバーヘッドは、フットボールファンなら脳裏に焼き付けておくべきスーパーな一撃だった。
「Oh,wonderful,wtat a goal,what a time,in what a place,what a player!」
「Wayne Rooney,out of this world!」
興奮の極致に達した英語実況を、いまでも鮮明に覚えている。
ポッチャリ体型からは想像しがたい繊細なボールコントロールと、童顔でいながら強気を隠さない表情で多くのファンに愛されていた。
浮気したり喫煙したり退場しても
浮気したり、喫煙したり、些細なプレーに激怒して退場になっても(2004-05シーズンはイエローカード17枚)、一般大衆の心はルーニーから離れなかった。