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梶谷隆幸の“2面性”が巨人を救う? 合理主義者が骨折しても試合に出たワケ【澤村拓一とトレード話の過去も】
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph bySankei Shinbun
posted2021/01/23 11:02
入団記者会見で満面の笑みを見せた梶谷
折れた左手を必死に伸ばしてダイビングキャッチ
「骨折しているのに出てダメだったら叩かれるのは分かっていた。だから出るときめた以上は腹をくくって、絶対に結果を残そうと。それに球団で初めて出場するファイナルステージに出なかったら一生、後悔すると思った」
梶谷は振り返っている。
そして第3戦では3点目となるタイムリーを放ち、8回2死満塁では新井貴浩内野手の右翼ファウルゾーンへの飛球に折れた左手を必死に伸ばしてダイビングキャッチ。そのプレーでチームを救った。
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「ボールしか見ていなかった。何も考えずに行っちゃいました」
クールな男が秘める熱き心。
打倒ソフトバンクを誓ってスタートを切る2021年の巨人には、そんなジキルとハイドな男が必要なのかもしれない。