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菅野智之は来オフにメジャー移籍できるか? FA市場に大物が揃うなか、巨人で“クリアすべき数字”とは
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byKYODO
posted2021/01/24 11:03
昨年12月、ポスティングを申請し、取材に応じた菅野
3~4年契約、単年平均10~20億円のレンジと予想される
もっとも、5選手とも超大物とはいえ、30代のベテランでもあり、3年以上の長期契約は考えにくい。彼らの場合、金銭面というよりも、世界一に近いチームを優先させる傾向が強いだけに、残留・移籍のいずれにしても、早い時期に決着することも予想される。
今年10月で32歳となる菅野の場合、カーショーら大物ベテラン勢とは一線を画し、マーカス・ストローマン(31=メッツ)、ケビン・ガウスマン(31=ジャイアンツ)らを含む第2グループとしてランキングされる見込みだ。
条件としては、3~4年契約、単年平均10~20億円のレンジと予想され、上位球団で先発ローテーションの「2~3番手」を必要とする球団が、積極的に攻勢をかけることになりそうだ。裏を返せば、ベテラン勢に手を出さない球団が最優先のターゲットとするのが、この第2グループでもあり、市場の中でのニーズとしては必然的に高くなる。
菅野が来オフ、「100%納得できる」契約を手にするためには、今季、巨人で好成績を収めることが絶対条件となる。日本では勝利数、防御率などのタイトルが注目されがちだが、日米間のレベル差があることもあり、メジャーのスカウトが重視するのはイニング数。2018年のような200イニングはともかく、170~180イニングをクリアすれば、32歳の年齢もマイナス材料にはならないだろう。
菅野自身、「まだまだ伸びしろはある」と言い切るだけに、故障することなく、1年間フル回転することが、夢実現への、最短の近道となるに違いない。