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柳田悠岐、栗原陵矢、森唯斗…“ドラ2”が証明するホークスの育成力 「民家の屋根を壊した」193cm新人はどうなる? 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph byKotaro Tajiri

posted2021/01/15 11:03

柳田悠岐、栗原陵矢、森唯斗…“ドラ2”が証明するホークスの育成力 「民家の屋根を壊した」193cm新人はどうなる?<Number Web> photograph by Kotaro Tajiri

2020年ドラフト2位指名でソフトバンク入りした笹川吉康(横浜商高)

小さい頃はサッカーをしていたが……

 笹川の身長は“本家・柳田”よりも5センチ高い193cm。手足が長いが、顔は小さめ。だから余計に大きく見える。

 左投げ左打ち。胸囲もヒップも100cm。握力は右82kgで、左80kg。背筋力は300kgを記録する。

「細身だけど、パワーには自信があるんです」と笹川本人も胸を張る。

 柳田2世の名に恥じない規格外ルーキーに、球団も「背番号44」を用意した。柳田が入団から4年間つけていた背番号である。

 笹川は神奈川県で生まれ育ち、幼少期はサッカーを楽しんだが、小学校3年生の時に「友達のお父さんに誘われた」のをきっかけに野球を始めた。小学校6年生時にはすでに身長168cmあったという。そこから中学の3年間でさらに20cm伸び、「Y校」の愛称で親しまれている高校球界の伝統校である横浜商業高校に入学した。1年時からベンチ入りを果たすと、投手兼外野手としてチームの主軸となった。

民家の屋根のソーラーパネルを壊してしまって……

「憧れの選手っていないんです。スポーツは陸上競技もバレーボールも得意だけど、見るよりやるタイプ。プロ野球も見なかったので、好きなチームとかファンもない。選手も知らないので、覚えないといけないんですが(苦笑)」

 誰かを見本にしたり名選手の真似をしたりするわけでもなく、基本的に自分の感性のままでプレーを作り上げてきた。リンゴを潰すほどの握力でぎゅっと強く握られたバットから放たれる打球に興味がわかないはずがない。今までで一番飛んだ打球は?と訊ねると、「いっぱいあるんですけど……」と高校通算40本塁打の中から思案した一つを紹介してくれた。

【次ページ】 長距離走は苦手だけど……

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