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選手権で早期敗退も「高校サッカー史上最強校」 名波浩、山田隆裕、大岩剛がいた“30年前の清商伝説”とは 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2021/01/09 17:03

選手権で早期敗退も「高校サッカー史上最強校」 名波浩、山田隆裕、大岩剛がいた“30年前の清商伝説”とは<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

高校サッカーには数々の伝説のチームがある。全国制覇した名波(前列右端)らが所属した清水商もその1つだった(写真は1989年)

「大げさではなく1秒もキープできなかった」

 高校サッカーの聖地だった国立へ辿り着けなかったことで、1990年度の清商は選手権の記録にも、サッカーファンの記憶にも、ささやかな足跡しか残せなかった。清商が去った大会は国見が制し、準優勝の鹿児島実業、ベスト4の東海大五(福岡県)を含めて九州勢が台頭した。

 それでも、清商がモンスターチームだったことに疑いはない。大宮東を卒業後に関東大学リーグの名門・早稲田へ進学し、4年時にキャプテンも務めた秋元の胸中では、1991年1月4日の一戦がいまも鮮烈なのである。

「試合には勝ちましたけど、僕自身は何もさせてもらえなかったという印象しかありません。ボールを持ったらすぐに潰される。大げさではなく1秒もキープできなかった、という感覚しか残っていないんです」

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