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プロ野球、自主トレでヤクルト村上宗隆らに陽性判定が…契約期間外でも球団が管理すべき?
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph bySANKEI SHINBUN
posted2021/01/09 11:02
自主トレ中にPCR検査で陽性判定が出たヤクルト・村上(写真は昨年1月の自主トレの様子)
コロナに対して「正しく恐れる」
昨年の2月から急速に広まったこのコロナ禍の中で、我々が学んだ大きなことは、この疫病に対して正しく恐れるということだったはずである。
「with コロナ」という言葉はあまり好きではないが、それでもこの先、まだまだ新型コロナウイルスとの共生の時代は続いていく。
もちろんプロ野球も同じで、新しいシーズンを迎えたが、まだまだ様々な規制を必要とする中で選手はシーズンに向けての準備をしなければならない事になる。
ヤクルト村上らが陽性と判定される
すでに選手は出身地や、毎年恒例で1月を過ごす場所などで自主トレをスタートし、2月1日のキャンプインに向けて準備をしている。
その一方で1月5日にはロッテの石川歩投手、6日には阪神の岩田稔投手、7日にはヤクルトの村上宗隆内野手がPCR検査の結果、陽性と判定されるなど、自主トレのスタートと同時に新たな感染者が出始めている事実は見逃せないところだ。
村上は毎年、自主トレを行なっている宮崎で体調不良を訴えて感染が分かった。一緒に自主トレを行なっていた青木宣親外野手ら5選手は検査の結果、陰性が判明したが、濃厚接触者と認定されて隔離措置となった。
もちろん自主トレを行うにあたって、選手たちは感染予防策を万全に行なっているはずではある。ただその一方である意味、球団という組織が管理していない中での練習は、やはりリスクが大きくなる危険性を孕んでいる。
ましてや野球の練習はキャッチボール1つをするにも相手が必要で、数人で練習を行わなければならないし、地方で集まって練習をともにすれば夜は食事も一緒にとなるはずなのである。
感染予防の対策を管理した練習場所を提供した方が……
昨年、全国に緊急事態宣言が発出されて、プロ野球界もあらゆる動きがストップした。選手たちは個人で練習をして、キャンプで作ってきた身体の維持をしなければならない時期が1カ月以上にわたって続いた。