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石川祐希が語る“伝説の東福岡戦”と“6冠達成”の要因 無観客の春高に挑む高校生へ「全力で楽しんで」
posted2021/01/04 11:03
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
Jun Tsukida/AFLO SPORT
イタリア・セリエA、ミラノに所属するバレーボール男子日本代表のエース石川祐希。彼の名前が広くバレーボールファンの間で浸透したのは、2013年度の春高バレー(全日本バレーボール高等学校選手権大会)だ。名門・星城高校(愛知県)在学中は高校史上初の2年連続3冠(インターハイ、国体、春高バレー)を達成し、MVPにも2年連続で輝いている。
そんな石川は1月5日から始まる今大会のスペシャルサポーターに就任した。フジテレビ系列の地上波放送の番組などに出演し、高校生たちを応援する。
「僕にとっての春高バレーは“高校生活のすべて”。優勝という結果だけではなく、仲間と一緒にそこに向かって連取を積み重ねた毎日が今でも僕に力を与えてくれている。みなさんにとっても一生大切にしたい瞬間がたくさん生まれる大会になるよう、イタリアから全力でサポートしたい」
開幕を目前に迎え、自身の原点でもある高校時代を振り返りながら、現役高校生たちへエールを送った。
「やっぱり特別感がありましたね」
春高バレーでお馴染みの“オレンジコート”。バレーボールをしている高校生にとっては、球児たちの甲子園、ラグビー少年にとっての花園と同じような憧れの場所であり、夢の舞台だ。選手たちはそのコートに立つために仲間とともに日々ハードな練習に励んでいる。高校時代の石川もそんな思いでプレーしていた。
「高校生がオレンジコートで試合ができるのは春高だけしかなかったですし、全国放送もされて、やっぱり特別感がありましたね。その中でも3年生の時が一番印象に残っています。下級生の頃は“とにかく3年生のために”という思いが強かったんですが、自分たちが3年生になると、“これで最後なのか……”という思いもあって。準決勝、決勝とセンターコートでの試合は、コートに立ったときは緊張したことをよく覚えています」