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難病と闘うオリックス西浦颯大、医師に「復帰は8割強無理」と言われても淡々と前を向ける理由 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2020/12/28 17:01

難病と闘うオリックス西浦颯大、医師に「復帰は8割強無理」と言われても淡々と前を向ける理由<Number Web> photograph by Kyodo News

両側特発性大腿骨頭壊死症と診断されたオリックス西浦颯大。育成契約を結び、再起を目指す

「しゃべりが上手になれたらいいな」

 治療は長い道のりだ。片足の手術を行い、3カ月後にもう片方の足の手術を行う。最初の手術から約半年間は入院生活で、歩けるようになるのに1年ほどかかるという。

 深刻な状況が明かされるにつれ、記者会見場は重苦しい空気に包まれた。そんな中、「次に帰ってくる時にはどんな野球選手になっていたいと思いますか?」と質問された西浦は、「入院中にちょっと本を読んで勉強して、しゃべりが上手になれたらいいなと思います」と答えて記者の笑いを誘った。

 自身のSNSで病名を公表し、復帰への思いをつづったことについては、こう明かした。

「一番は、みんなに知ってもらいたいというのがありました。それに、僕が復活することによって、同じ病気の人も少しは希望が持てるのかなというふうに思ったので」

 その投稿の後、同じ病気の人たちから多くのメッセージが寄せられたという。

「自分はこうでした、という入院生活中のアドバイスももらえたりしたので、ちょっと楽になりました」と感謝する。

昨季は開幕スタメンを勝ち取った

 西浦は、明徳義塾高校から2017年のドラフト6位で入団。2年目だった昨年、2番・センターで開幕スタメンをつかみ、77試合に出場した。

 今年の西浦は、守備の好プレーが印象に残った。特に、9月20日に京セラドーム大阪で行われた西武戦で、大飛球を快足で追ってジャンプし、センターのフェンスに全身をめり込ませながら掴んだ超ファインプレー。全球団を合わせても今年あれほどのプレーはなかったのではないかと思うような、西浦の身体能力とセンスを見せつけ、観客を沸かせたプレーだった。

 ただ西浦自身は「今年は、いいプレーもあったけど、簡単なミスも多かった」と納得のいかない様子。何より、打撃に悔いが残っている。

【次ページ】 日ハム・近藤健介を目指して打撃を強化

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