情熱のセカンドキャリアBACK NUMBER
「腸内細菌事業」経営者・鈴木啓太 “生き方が真逆”のカズとヒデに憧れ、学んだこととは
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2020/12/13 17:01
オシムジャパンでは“水を運ぶ人”として全幅の信頼を置かれ、唯一、全試合で先発を果たした
「いろんな人に僕は憧れています」
「僕はカズ(三浦知良)さんにもヒデ(中田英寿)さんにも憧れを持っていました。でもずっと現役を続けているカズさんと、ドイツワールドカップで終わりにしたヒデさんの生き方って、真逆じゃないですか。
でも2人の間ではどうかって言うと、お互いにリスペクトしていますし、自分の人生をまっとうしようとする姿勢は同じだと思うんです。ただサッカーというところで重なっただけ。これって大先輩の釜本(邦茂)さんや川淵(三郎)さん、チームメイトだった小野伸二さんや(後輩の)香川真司……いろんな人に僕は憧れています。みんな自分の人生をまっとうしようと自分らしい生き方をしているじゃないですか。
そうやってサッカーをやっている周りを見ていると、僕も自分の生き方をしていかなきゃって思いましたよ。そうやってオリジナルみたいなもの、つまりは腸内細菌をやってみようって見えてきたんです。セカンドキャリアは見つけるものじゃない。自然と見つかるもんなんです」
自然と道は拓けてきた
オリジナルの道は困難を伴いがちだ。
それを承知のうえで自分の人生をまっとうすべく行動してきた結果、自然と道は拓けてきた。
腸内環境を整えるサプリメントとして昨年発売した「AuB BASE」は累計販売数が1万個を突破した(2020年9月時点)。さらに「アスリート菌ミックス」を使用したシリーズ商品の開発を進めている。新しい試みとしてはプロテイン製品の「AuB MAKE」を展開させている。またアスリートのコンディショニングサポート事業でも動きがあった。9月には水産・食品大手のニッスイと連携して陸上男子マラソンの神野大地をサポートするプロジェクトを発表。攻めの姿勢で様々なアクションを起こそうとしている。
やりたいことはいっぱいある。