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【W杯制覇から6年】ドイツの“緊急事態” FIFAランク14位、0-6惨敗でレーブ監督に93%が「No」
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2020/11/24 11:00
スペイン相手とはいえ0-6……ブラジルW杯王者ドイツは立ち直ることができるのか
「欧州選手権まではレーブとともに。それは、この結果を受けても変わらない」
惨敗したスペイン戦後、チームマネージャーのオリバー・ビアホフは即答していたが、レーブ監督の声はどこまで選手に届いているだろうか。少なくともファンは諦めモードだ。『キッカー』誌が行ったオンラインアンケートでは「レーブは代表監督に相応しいか」の質問に、実に93%以上が「ノー」と答えている。
元代表DFでテレビ解説者のペア・メルテザッカーは「ドイツ代表はこれまでも大会前に大きな批判の前に立たされたことがある。でも、それを乗り越えて、一丸となって戦い、好成績を収めることができてきた。今度の欧州選手権でもそうしたチームになってほしい」と話していた。
FIFAランキングは気づけば14位に
確かに、2006年ドイツW杯の前にはイタリアに1-4で負けており、当時の代表監督ユルゲン・クリンスマンは集中砲火を受けた。それでもそこから軌道修正することに成功し、最終的には3位で大会を終えている。
とはいえ、過去の事例は過去のことでしかない。
2014年に世界の頂点に立ったドイツは、現在FIFAランキング14位、UEFAランキングは4位となっている。
自分たちが置かれた状況を謙虚に受け止め、そこから這い上がるためには、なりふりを構ってなどいられない。必要なのは、かつての世界王者という誇りではないのだ。