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専門医が警鐘…“膝の大ケガとスパイク”の関連性とは バルサ新星17歳ファティも全治3カ月 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2020/11/16 17:02

専門医が警鐘…“膝の大ケガとスパイク”の関連性とは バルサ新星17歳ファティも全治3カ月<Number Web> photograph by Getty Images

バルサで好調だったアンス・ファティが長期戦線離脱。膝の負傷にはコンディションなど様々な要因があるといわれるが……

 サッカーをプレー中の選手は頻繁に動く方向を変え、緩急も激しく変化させるため、膝の負担はそもそも大きい。そこに打撲や一時的な過負荷、疲労の蓄積、ジャンプ後の着地失敗、炎症の慢性化などが加わると、限界を超えた軟部組織が壊れてしまうのだ。

 膝の怪我を避けるためには何をすべきか。

 よく言われているのは膝周りの筋肉強化、試合前の十分なウォーミングアップ、試合後のストレッチにアイシング、体重管理に適切な食事などである。

 先述のクガッ医師は深部感覚のトレーニングを勧めており、スペイン女子サッカー界の重鎮かつ膝の怪我に関する研究実績もあるテレサ・サウリは、選手の体質やポジションに合わせた予防プランとトレーニングを考えなければならないと指摘する。

正しいスパイク選びは大事なのだ

 サッカーならではの対策としては、正しいスパイク選びも方法の1つだ。

 15年ほど前、筆者は高性能化したスパイクが膝の靱帯断裂を増やす可能性について、とある雑誌に書いたことがある。進化したスタッドが地表をよりしっかり掴むようになった結果、フィールドの地表の状態次第で、膝にかつてないほどの負荷がかかる瞬間が生じるようになったからだ。

 スパイクと膝のデリケートな関係は、クガッ医師と共に長年カタルーニャ選手共済組合の少年選手をサポートしてきたガルシア・バイェボー医師が4年前に受けたインタビューで、わかりやすく説明している。

 当時、両医師は7、8歳の子供が以前は考えられなかった前十字靱帯断裂で担ぎ込まれてくることに驚いていた。

「問題はスパイクです。彼らは成長過程にあり、プロも履くようなスパイクに見合った身体ができていない。それなのにメッシやイニエスタのようになりたいから同じものを履く。そうしたスパイクを履いて危険な動きをしたときや、スタッドが地面を掴みすぎたとき、フィールドの状況とスタッドが合っていないときなどに、靱帯が切れてしまいます」

 十分に鍛えられたシニアレベルの膝であっても、異なるのは「どこまで耐えられるか」という点だけで、壊れるときは壊れる。

【次ページ】 不適切なスパイクを履いたときの一般論とは

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