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「一方的に恋い焦がれている」巨人・菅野智之が語る“ダルビッシュマニア”をやめられない理由
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKiichi Matsumoto
posted2021/04/29 06:03
日本球界を代表する投手、菅野智之はダルビッシュに“片思い”をしているという
片思いだが、片思いでも思うだけの奥深さが、ダルビッシュという投手の行動や言葉にはある。
そこが、菅野がダルビッシュマニアをやめられない一番の理由なのである。
「ダルビッシュさんの言葉で一番、印象に残っているのが『努力はウソをつかない、練習はウソをつかないと言うけど、やり方を間違えたら、簡単に裏切られる』というものです。だから自分できちっと考えて、研究して突き詰めなければならない。そのことを体現しているのがダルビッシュさんなのだと思います。だからダルビッシュさんがYouTubeに上げていたセルフコンディショニングの動画とかも参考にして、現状の自分に当てはまった練習や栄養管理なども考えてやるようにしています。それが間違いなく今年の僕にはプラスでしたし、成績にもつながっているという実感はありますね」
開幕投手から13連勝。菅野が球史に刻んだこの記録の裏には、ダルビッシュという師の存在があったということだ。
菅野智之Tomoyuki Sugano
1989年10月11日、神奈川県生まれ。東海大相模高、東海大を経て'13年にドラフト1位で巨人に入団。1年目から13勝を挙げ、最多勝・奪三振王を2度、最優秀防御率を4度獲得。'17、'18年には沢村賞に輝いた。186cm、92kg。