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Excelを見ながら計算機で足し算する男・高木義成がサラリーマンを辞めて、GKの指導現場に戻った理由
text by
石倉利英Toshihide Ishikura
photograph byYoshinari Takagi
posted2020/10/29 17:00
今年の9月から日体大GKコーチに就任。現役引退後のサラリーマン生活で体重が増えた、と笑った
新会社設立、高木式メソッドを発信
さらに10月には、最後の砦という意味を持つ新会社『Last Stand』を立ち上げた。現在は18年間のプロ経験を基にした指導指標を“高木式GKメソッド”と名付け、公式YouTubeやSNS、メルマガなどで発信している。
同社は12月から選手、またGKに関わる多くの人と直接コミュニケーションを取り、高木式GKメソッドをより深くまで伝えるサービス『GK PORT』の提供を開始する予定だ。港という意味のPORTにちなみ、GKにとって必要な技術や情報を集め、それぞれの舞台へ出港していく場にする、という思いが込められている。
ファスティングダイエットに再挑戦中
多忙な日々の傍らで、指導者としてコンディションを整えている。Jリーグのデータベースに掲載されている現役時代のサイズは187cm、86kgだが、「引退したときは91～92kg。サラリーマンになって運動をしなくなり、食生活も変わったので、一番重いときは113kgありましたね」と明かす。
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現在は105kgまで落としたが、それでも「手本を見せるためにセービングをすると、痛いんですよ（笑）。少しずつ戻ってきていますけど」。100kg以下に落とすべく、現役時代に負傷のリハビリを兼ねて実践していたファスティングダイエットに、再び取り組んでいる。
サラリーマン生活を捨てての新事業立ち上げ。「失敗したら破産ですよ」と笑いつつ、「退路は断ったので」と表情を引き締めた。2年半の時を経て戻ってきたゴール前で大学生を鍛えつつ、日本人GKの未来を見据えた新たな挑戦が始まっている。
