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昨季は弟の死、今季は唯一のカナダ代表…メッシングが重圧の中、スケートアメリカ銅メダル 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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posted2020/10/27 11:00

昨季は弟の死、今季は唯一のカナダ代表…メッシングが重圧の中、スケートアメリカ銅メダル<Number Web> photograph by Getty Images

左から、2位ビンセント・ジョー、優勝したネイサン・チェン、3位のキーガン・メッシング。マスクをつけての撮影となった

コーチと再合流したチェン

 男子シングルで4年連続の優勝を果たしたネイサン・チェンは、SP、フリーともにシェイリーン・ボーン振付の新プログラムを披露。SPは「デスペラード」などの音楽にのせてフラメンコ風の切れ味の良い演技を見せ、4+3トウループ、4フリップ、3アクセルとノーミスで決めパーソナルベストスコア(ISU非公認)となる111.17を獲得。

 フリーでは最後のアクセルがパンクするなどのミスがいくつか出たものの、シーズン初めとしては悪くない仕上がりで、フリー187.98、総合299.15でトップを保った。

「この特殊な状況を考慮すると、現時点では満足しています」とSP後に語ったが、フリー演技後には「ジャンプの失敗にはがっかりしました。今思い返すとどうすれば良かったのかわかるけど、あの瞬間には見失っていた」と悔しさも口にした。

 過去2シーズン、エール大学のキャンパスで暮らし、アルトゥニアンコーチとはリモートで指導を受けていたチェン。パンデミックのためにキャンパスが閉鎖され、カリフォルニアで再びコーチと合流できたことは、逆にスケート的にメリットがあったのだろう。

 スケーティング、スピンなども、昨シーズンよりさらに磨きがかかったように見えた。現在はオンライン授業を取っているが、北京オリンピックまでこの状態でトレーニングをしていく予定だという。

コロラドに戻ったジョー

 2位は、フリーの翌日に20歳の誕生日を迎えたビンセント・ジョーだった。SPでは4ルッツ+3トウループ、4サルコウ、3アクセルを降りたがサルコウは4分の1回転不足の判定で99.36、2位のスタート。

 フリーでは出だしの4ルッツで転倒したが持ち直して、4ルッツ+3トウループに成功。後半で4サルコウの着氷が乱れたが、ミーシャ・ジー振付のプログラムを情熱的に滑り切った。

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