バスケットボールPRESSBACK NUMBER
大黒柱が抜けても…シーホース三河、22歳“新32番”の献身性が「常勝軍団」復活へと導く
text by
山田智子Tomoko Yamada
photograph byKeiichiro Natsume
posted2020/10/24 11:00
10月3日の開幕戦から先発起用されるなど、期待を集めるシェーファー。外国籍選手と互角に闘える日本人ビッグマンを目指す
金丸「伸びしろがすごくあるので、非常に期待しています」
今季は「3ポイントを打つことを何より最優先にしている」という金丸も、シェーファーのスクリーンの強度とスピードにやりやすさを感じていると話す。
「徐々に僕がスクリーンを欲しがるタイミングや、僕がこの形で打つのが好きだっていうのは分かってくれていると思う。もっともっと良くなるし、ここからの伸びしろがすごくあるので、非常に期待しています」
京都戦では、開始早々シェーファーのスクリーンを使って金丸が通算399本目となる3Pシュートを射抜いて波に乗った。チーム全体でも29本中16本成功の55.2%という高確率で3Pシュートを決めて、99-82で快勝している。
今季は3Pシュートに取り組む
シェーファー自身は昨季の3Pシュートのアテンプトはわずかに1本。しかし「前のチームでは、僕が打つ形のオフェンスがなかっただけで、代表ではすごく練習していました。オフの間もハンドリングやシュート、特に今季は3Pシュートに取り組んできました」と言う。
「三河には素晴らしいシューターがいますが、参考になるところが……」と言い終わらないうちに、「いやいや、参考にはならないです。2人とももう“変態的”なんで、あれは真似できない」と苦笑い。
「でも、来てすぐの頃に、タクさん(川村)から『シュートのアーチ(軌道)をもう少し上げた方が確率も上がるし、ブロックもされにくい』とアドバイスをもらいました。マルさんは感覚的というか、自分でもどうしてああいう風に打っているのか分かっていないと思うので、人に教えるのは苦手だと思います(笑)」
シェーファーのアウトサイドの確率が上がれば、対戦相手にとってさらに的が絞りづらいチームになる。「『もっと打っていけ』と言われていますし、自分としても幅を広げたいので、チャンスがあれば自信をもって狙っていきます。開幕からの4試合で3本打って、3分の0なので、そろそろ1本決めないと……」と話していた直後の、第3節の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦のGame2で、シェーファーはBリーグ初の3Pシュートを成功させてみせた。