周りの目を変えていく戦いでもある

　ガンバでも日本代表でもタイトルを取ってきた。厳しい戦いを切り抜けてきた。そういったヒリヒリするシチュエーションも、彼のモチベーションを上げているのだと感じる。昨季もガンバで控えに回る試合が多くなりながらも、終盤戦には先発に復帰してチームの猛チャージを呼び込んでいる。

　出ればやれる。味方の自信を引き出して、勝ちにつなげていくことができる。

　何よりも遠藤保仁の存在価値を示していくチャレンジ。己に向けられたものであるとともに、周りの目を変えていく戦いでもある。

　己の価値を証明してガンバに戻るか、ジュビロでの旅を続けるか、それとも証明することで舞い込むであろう次のオファーを受けるか。逆にもし己の価値を示せなかったら、引退が一気に近づいてくるかもしれない。

　イバラの道も、何のその。

　40歳に惑うことも、迷うこともない。

　単騎は尊貴。遠藤保仁の真っ向チャレンジに幸あれ。