“美談”にしていいものだろうか

　果たして下田エイト、さわやかな戦いぶりだった――と“美談”にしていいものだろうか。

　と、帰りの途中に「さわやか」のハンバーグを食べながら考えた。

　もちろん下田高校でサッカーと勉強両方を大切にする選手たちには頭が下がるし、勉学への道に進む生徒を理解する窪田監督の姿勢も教育者として素晴らしい。

　とはいえ部活で地域間格差が開いているなら、それはスポーツ全体の裾野を広げるという視点からは、決していいこととは言えないだろう。

　何よりも同校サッカー部の選手たちだって、8人であることをメディアで注目されるより、11人で戦いたいはず――。それでこそ、本当にサッカーを楽しめるはずなのだから。

　最上級生になる来年度、彼らに新たな仲間たちが加わることを願うばかりである。

（前編と試合の衝撃的な写真は関連記事の『【写真＆前編】8人でどうサッカーすんの…？下田高校の苦悩・奮闘の試合を見る（計20枚）』よりご覧ください）