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高校サッカー、8人で11人に勝った“奇跡のチーム”「ってか、フォーメーションどうすんの?」
posted2020/10/06 17:00
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
Satoshi Shigeno
サッカーは1人でやるものじゃない。11人、控えメンバー、そしてベンチに入れなかった選手たちの思いすべてを背負って戦うものだ――。
そんな、熱血マンガのような言葉を思い出す人が多いだろう時期が来た。
全国高校サッカー選手権の都道府県大会が各地で開幕している。新型コロナ禍によって開催が不安視された時期もあったが、10月初旬時点では開催の方向で進んでいる。
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そんな中で、ネット上に駆け巡った、びっくりニュースがあった。
「高校サッカー8人で初戦突破『次も8人』」
主役として扱われているのは、静岡県立下田高校である。
なぜの連続、現場に行ってみることに
名優・三國連太郎の母校でもある同校は、3年生が受験勉強に集中するため、インターハイ予選限りでの引退を決断。それによって2年生による新チームが発足したものの、チームに在籍する8人だけで公式戦に挑むことになった。それでも選手権初戦は先制されながらも1-1に追いつき、PK戦の末に勝利。あまりにストーリー性がありすぎて、そりゃ話題になるわけである。
しかし……なぜ8人で1勝できたのか?
そもそも、何で11人で戦うことすらできないのか?
ってかフォーメーション、どうすんの?
その真相を知りたい――ならば、実際に行ってみないと。あえてこの週末はJリーグでも海外サッカーでもない、高校サッカーの真実を目にしよう。ということで8人対11人の現場を直撃取材した。
10月3日、会場は金太郎さんで有名な足柄山のふもとにある小山高校で、対戦相手もその小山高だ。キックオフ時点から3人少ないうえにアウェイでの試合。その時点で、へっぽこ選手だった筆者なら気持ちが折れている……。
校舎から興味津々で見ている生徒もいる中で、キックオフの笛が鳴り響く。最初は布陣などが見やすいように、高台の位置に移動してみることにした。