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Bリーグ川崎・佐藤HCは理想の上司? スローガン「UN1TE」の「1」に込めた意味とは
posted2020/10/01 11:50
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
(c)KAWASAKI BRAVE THUNDERS
「今後のことを考えれば、やったほうがいいな」
「こうすれば、もっと良くなるはずなんだけど……」
そう思いながら、つい時間が過ぎてしまう。誰でも、そんな経験があるだろう。
でも、川崎ブレイブサンダースの佐藤賢次HC(ヘッドコーチ)は違う。
組織のためにやるべきことは徹底してやりぬく。
「(東芝の社員として川崎市の小向工場で働いていた時代に)PDCAサイクルを回しながら、何ができていて、何ができていないのかを常に考えてきました」
以前、彼は仕事への取り組み方を学んだルーツをそう分析していた。そんな佐藤がチームのトップに初めて就任した昨シーズンの成果をまず示そう。
川崎の他を圧倒する勝負強さ
Bリーグと天皇杯のファイナルラウンドを含めた公式戦トータルの成績:
1位 川崎ブレイブサンダース 勝率 .767
2位タイ 宇都宮ブレックス 勝率 .762
アルバルク東京 勝率 .762
4位 千葉ジェッツふなばし 勝率 .700(ファイナルラウンド不出場)
もう1つ、象徴的なデータがある。
それが昨シーズンのトップ4チームの公式戦での直接対決にしぼった成績だ。昨シーズンはプレーオフにあたるCSが開催されなかったが、その行方を予想する際の重要な指標となっていた。
1位 川崎 勝率 .800
2位 宇都宮 勝率 .545
3位 千葉 勝率 .286(ファイナルラウンド不出場)
4位 アルバルク 勝率 .250
川崎はその勝負強さで他を圧倒していた。トップ4直接対決ではダントツの8勝2敗という成績だった。