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「この選手、誰? と思って…」トム・ホーバス日本代表HCが明かす“河村勇輝の第一印象”「勇輝はプレースタイルを変える必要があった」
posted2025/03/13 17:03

河村のプレーの第一印象から、劇的な成長過程を饒舌に語ったホーバスHC
text by

生島淳Jun Ikushima
photograph by
Getty Images
発売中のNumber1115号に掲載の《[日本代表HCの驚き]トム・ホーバス「一夜にして生まれ変わったようだった」》より内容を一部抜粋してお届けします。
初めて河村勇輝のプレーを見た印象
――コーチ、今日は日本のバスケットボールの歴史に大きなインパクトを与えている河村勇輝について、たっぷりお話をうかがいます。
トム・ホーバス(TH) 勇輝のことを話せるのは、とてもうれしいことだよ。
――最初に、彼のプレーを見たのはいつですか。
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TH 2022年2月の日本代表強化合宿の時かな。合宿の前から、スタッフが「河村はすごい。期待できる」と話していたけど、残念なことにその時は足首を捻挫していて満足にプレーできなかった。判断は先送りになったけど、6月の合宿の時には持ち味を十分に見せてくれた。
――代表デビューは'22年7月3日、ワールドカップ(W杯)アジア地区予選のチャイニーズ・タイペイ戦でした。
TH 覚えています。まず、勇輝が力を発揮したのはディフェンスだった。スティール、スティール、またスティール。守りからチームを盛り上げてくれました。
――第1Qはベンチでしたが、第2Qでは頭からプレーしたんですよね。
TH 試合の流れを変えてくれたんです。フルコートプレッシャーをかけると、勇輝は相手を混乱に陥れることができた。そのインテンシティ、強度の高さは素晴らしく、その結果として相手のポイントガードに圧力をかけられた。この試合の働きを見て、勇輝を戦術に組み入れることができると考えたわけです。
スタッツに影響した日本の「先輩・後輩」関係とは?
――この試合のスタッツはとても興味深いものがあります。8アシストに5スティール。リバウンドも3本あるのに、得点はゼロ。しかもシュートを1本も打っていません。打つのを躊躇していたんですかね。
TH それは分からないけど、日本の「先輩・後輩」関係が影響したかもしれないね。
――日本らしいです。日本人としては苦笑するしかありませんけど。