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女子バスケWリーグ開幕! 3人制代表活動で進化した、三好南穂の「ディープスリー」を見よ

posted2020/09/19 11:30

 
女子バスケWリーグ開幕! 3人制代表活動で進化した、三好南穂の「ディープスリー」を見よ<Number Web> photograph by Getty Images

11月には3人制女子の日本代表合宿が行われる。東京五輪出場をかけた最終予選は、来年5月26日からオーストリアで開催予定だ

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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 コロナ禍に抗いながら、あるいはコロナ禍とつきあいながら、スポーツ界が続々と新シーズンのリーグ戦を開幕させている。女子バスケットボールのWリーグは9月18日に開幕。21年3月のプレーオフ決勝を目指し、12チームが6チームずつ東西カンファレンスに分かれて4回戦総当たりで競うレギュラーシーズンからスタートした。

 イレギュラーなシーズンオフや東京五輪の1年延期がもたらす様々な変化を経験している今シーズンは、これまでにはなかった観点による“個のプレー”の変化が楽しみな選手が多い。

 中でも注目したいのは、昨年レギュラーシーズン2位のトヨタ自動車アンテロープスでキャプテンを務めるガードの三好南穂。3人制と5人制の両カテゴリーで日本代表候補に名を連ねる実力者だ。

華麗な経歴と上がったシュートの精度

 桜花学園高校時代から年代別の5人制日本代表としてU-17世界選手権に出場するなど、華麗な経歴の持ち主は、シャンソン化粧品Vマジック時代の16年に22歳でリオデジャネイロ五輪に出場。吉田亜沙美、町田瑠唯に続くポイントガードの3番手という立ち位置で、プレータイムは限られたが得意の3Pシュートを決めて存在感を示した。

 17年にはさらなる成長を求めてトヨタ自動車に移籍。司令塔としてのタスクを担いつつ、3Pで得点を稼ぐスタイルで自身の特徴を磨いてきた。3P成功率は14-15シーズンから19-20シーズンまで6シーズン連続40パーセント超え。16-17シーズンは成功率第1位に輝いている。

 今シーズンはその3Pに変化がありそうだ。背景にあるのは、昨年から3人制日本代表での活動に本腰を入れ、「FIBA 3x3ウーマンズシリーズ」に出場するなど強化活動に力を注いだこと。女子の場合、5人制と3人制ではボールの大きさは同じだが、ボールの重さは3人制の方が数十グラムほど重い。このため、シュートに必要な筋力がアップし、5人制に戻った時に遠い距離からのシュートの精度が上がったのだ。

 また、女子の3x3は男女バスケットボールの全4カテゴリーの中で唯一開催国枠による東京五輪出場権を与えられなかったため、本来なら今年3月に開催される予定だった五輪最終予選で出場切符をつかみ取らなければいけない。そのため、必死さそのものにも違いがあったはずだ。

【次ページ】 3人制に力を注ごうと思った理由

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