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史上初、秋のG1クライマックス大予想! 本命はオカダ・カズチカだが、気になる“執念の男”
posted2020/09/18 08:00
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
30回目のG1クライマックスは夏ではなく秋の開催だ。これは新型コロナ・ウィルスの影響ではなく、この夏に開催されるはずだった東京オリンピックのために、もともと秋にスライドしていたものだった。
もちろん、コロナの影響でスケジュールの再調整は行われたが、9月19日の大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)での開幕から10月18日、東京・両国国技館での優勝戦まで内外20選手が参加し、A、Bの2つのブロックに分けて行われる。
筆者には気になる5つのカードがある。いずれも再戦だ。プロレスにおける再戦は、初対決の新鮮さを越えて、それぞれのレスラーの思惑と物語に満ちているから好きだ。
9月19日 大阪 オカダ・カズチカvs飯伏幸太
9月23日 札幌 飯伏幸太vsジェイ・ホワイト
9月27日 神戸 オカダ・カズチカvsジェイ・ホワイト
10月11日 名古屋 内藤哲也vs EVIL
10月17日 東京 内藤哲也vs KENTA
前回優勝の飯伏vs.大本命のオカダ
前年のG1優勝者の飯伏幸太は9月19日、大阪での開幕戦でいきなりオカダ・カズチカと対戦する。飯伏にとってオカダ戦にはいい思い出とちょっと苦い体験がある。昨年、日本武道館での優勝戦進出をかけた公式戦ではオカダに勝利した。オカダのレインメーカーにカウンターのヒザを見まい、さらにカミゴェという名のヒザを叩き込んでオカダをフォールした。会心の勝利だった。
だが、今年の1月4日の東京ドームでは、40分近い攻防の末、時のIWGP王者オカダがレインメーカーで飯伏をフォールしている。飯伏はIWGPを手にすることはできなかった。飯伏としては、その悔しさをオカダにぶつけたい。一方の優勝が本命視されるオカダも開幕でつまずきたくはない。オカダは、現在封印状態の必殺技レインメーカーをいつ繰り出すのか、あるいは使わないのかが勝負のカギとなるだろう。レインメーカーの謎の温存が、星取表にどう反映されるのだろうか。