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川崎宗則BC栃木入団は西岡剛の誘いが決め手。イチロー、鳥谷の走塁を見て「僕は今、スプリンター」 

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田中大貴

田中大貴Daiki Tanaka

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photograph byNaoya Sanuki

posted2020/09/02 11:30

川崎宗則BC栃木入団は西岡剛の誘いが決め手。イチロー、鳥谷の走塁を見て「僕は今、スプリンター」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

BCリーグ栃木への入団を発表した川崎。西岡も引き続きプレーすることが決まり、WBCで二遊間を組んだ2人が再会する。

心動かされた西岡剛の言葉。

 イチローのほかにもう1人、川崎に火をつけた人物がいる。それが、西岡剛だった。西岡も昨季に続き、今季も栃木でプレーすることが発表された。

 '18年にソフトバンクを退団したあと、自律神経の病気と闘う川崎に「一緒にトレーニングしませんか?」と声を掛けてきたのが、西岡だった。

「剛から連絡が来て、『トライアウトを受けるから、九州で一緒にトレーニングしましょうよ』と。久しぶりのキャッチボールでした。当時の痩せ細った自分の体で動けるのか心配だったけれど、剛とのトレーニングは、野球の楽しさをもう一度教えてもらった。またやれるかも、と。'19年に現役に戻れたのも、'18年の秋に剛がトレーニングに誘ってくれたから。剛には感謝している」

「剛にはしっかりと走り込んでもらう」

 川崎と西岡は、'06年の第1回WBCで二遊間を組んで優勝に貢献している。川崎は栃木への入団が決まる前、こんな話を吐露していた。

「実は、剛がいろんな情報をくれていました。プロ野球界のことも、BCリーグのことも、栃木というチームのことも。『また一緒に二遊間組みましょうよ』って。あいつは本当に真面目で、野球に対して真っ直ぐ。心を打たれますよ。だから僕が栃木に行くことになったら、剛も呼びます。'06年のWBC日本代表二遊間を復活させますよ。

 でも、その代わり、剛にはしっかりと走り込んでもらう。やっぱり脚力が大事なんですよ、ベテランで生き残るには。あいつが、日本トップクラスの打撃センスをもっているのは間違いない。だって、シーズン200本ものヒットを打ってきたヤツですから。あとは走れるかどうか、スプリント力があるかどうか。だから、あいつともし二遊間を組むことになったら、僕と一緒にスプリントトレーニングをやってもらいます。『おい、剛、まだまだ走るぞ! 走り込むぞ!』と。僕の方が先に潰れないようにしたい(笑)」

【次ページ】 「ずっと現役です、野球に対しては」

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