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エース小林樹斗の登板はなぜ6回?
智弁和歌山・中谷仁監督の育成哲学。 

text by

氏原英明

氏原英明Hideaki Ujihara

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photograph byNaoya Sanuki

posted2020/08/17 18:00

エース小林樹斗の登板はなぜ6回?智弁和歌山・中谷仁監督の育成哲学。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

元プロという肩書が注目されがちな智弁和歌山の中谷仁監督だが、その育成哲学には見るべきものがある。

中谷監督のもとで投手も育つ。

 そしてエースの小林に聞くと、中谷監督の起用方針には投手の負担軽減以外にも効果があるという。

「先発・中継ぎ・抑えとどこを任されても問題なくできるようになりましたし、たくさんの投手の経験が増えました。投手陣全体としてレベルアップできたんじゃないかなと思います」

 エースが全試合で完投して150球を投げれば感動を呼ぶのかもしれない。

 しかし教育や育成とは、過去の体験からプラスになるものは継続し、一方で問題にはしっかりメスを入れてよりよい高校生の成長環境を作ることであろう。

 中谷監督はルール改正の意味を汲み取り、チームを作っている。

 強打者だけでなく、今後は多くの好投手も生み出していくような気がする。

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