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レイドロー獲得で2つの「V」実現へ。
ラグビーNTTコムGMが語る将来像。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFP/AFLO
posted2020/08/08 09:00
NTTコムに加入するレイドロー。内山GMはプレーだけでなく、長年スコットランドを牽引してきた発信力にも期待している。
「月曜日の朝を元気にしたい」
ラグビーを通して、追いかけていきたい景色がある。
「企業側からすると、週の初めの月曜日の朝を『今週も頑張るぞ』というマインドで迎えてほしいと思うんです。けれど実際は、土日に疲れてしまっている方がいる。僕らは働き方改革ではなく、働くまでの改革をスポーツを介して実現できないかと。ワークライフバランスと呼ばれる仕事と生活の調和も、ライフの充実がワークを高める。そのライフの充実にどうやってスポーツを結びつけていくのかが、僕らがいまやらなければいけないところでは」
そして、印象的なフレーズを口にするのだ。
「月曜日の朝を元気にしたい。働く人たちに、生産性の高いマインドになってもらいたい。それがこれからのスポーツチームのもう1つの観点で、それが社会課題や地域課題を解決する、世の中を活性化するのでは。自分たちのチームの勝ちだけでなく、ラグビーというスポーツの多面的価値を創造していく。ラグビーチームというアセットを事業に、教育に、健康に生かしてください、街づくりに活用してください、僕らはすべての依頼や問いかけをオープンに受け止めます、というのがこれからのスポーツチームかなと。いままでにないスポーツチームの在り方を作っていきたくて、いろいろなことにチャレンジしています」
企業スポーツのメリットとデメリットについては、プロスポーツとの比較からデメリットを指摘されることが少なくない。しかし、企業スポーツの強みを自覚するNTTコムのようなクラブは、スポーツの将来像を描く存在として頼もしい。
もちろん、自分たちの発信力と価値を高めていくためには、結果が重要だ。レイドローとともに国内トップ4の壁を突き破ることも、NTTコムの譲れないターゲットなのである。