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レイドロー獲得で2つの「V」実現へ。
ラグビーNTTコムGMが語る将来像。

posted2020/08/08 09:00

 
レイドロー獲得で2つの「V」実現へ。ラグビーNTTコムGMが語る将来像。<Number Web> photograph by AFP/AFLO

NTTコムに加入するレイドロー。内山GMはプレーだけでなく、長年スコットランドを牽引してきた発信力にも期待している。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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AFP/AFLO

 スポーツチームが「地域密着」や「地域貢献」を語るようになって久しい。「SDGs」と呼ばれる持続可能な開発目標との親和性を強める競技やチームは、いまや少数派でない印象だ。

 2022年1月開幕予定のラグビー新リーグも、「地域に根差した普及活動」や「地域貢献やSDGsなどに取り組むのはもちろん、社会課題の解決を図れるリーグを目ざす」とうたっている。その先にあるのは、ラグビーの社会的資産の向上だろう。ラグビーがあることで人々の生活が豊かになる社会を、新リーグは思い描いている。

NTTコムが掲げる2つの「V」。

 新リーグ参入の意思を表明しているNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(以下NTTコム)は、ピッチ外での様々な活動に意欲的だ。それも、固定観念に基づいたものではない。令和の時代にふさわしいモデルで、地域や社会とのつながりを生み出そうとしている。内山浩文GMは言う。

「我々は勝つことで価値を上げてきた昭和から平成の企業スポーツから脱却して、令和時代の新しい企業スポーツにアップデイトさせましょう、という考え方を持っています。具体的には『VICTORY』と『VALUE』の2つのV、『勝ち』と『価値』を高めていくことをミッションに掲げて活動しています」

 NTTコムは、選手の6割が社員選手だ。企業スポーツのラグビーでは、どのチームも社員選手とプロ選手が混在する。それだけに、全員がプロ選手の野球やサッカーよりも、社会や地域との距離感が近い。

「野球やサッカーはシーズンが長いこともあって、選手と外部の接点がそこまで多くない印象があります。それに対してラグビーは、ホームエリアはもちろん同じロケーションに会社のある企業様、お得意様、営業先などへも入り込んでいける。それも、普通に名刺を持って挨拶へ行く営業マンが、入り込めないような隅々にまで」

【次ページ】 地域や会社にラグビーを活用してもらう。

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NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス
内山浩文
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