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岡崎慎司、欧州10年の実績は偉大だ。
レスターにリーガ昇格、ザックの勧め?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byCameraSport/AFLO
posted2020/07/25 11:50
レスター時代、名将ラニエリやエースのヴァーディからの信頼も厚かった岡崎。それをキャリアの数字が物語っている。
欧州10年の戦績を振り返ると……。
岡崎も気づけばヨーロッパでのシーズン10年目を終えた。ブンデスリーガではシュツットガルトでの苦闘後、マインツで2シーズン連続リーグ戦2けた得点を挙げ、ブンデス日本人シーズン最多得点記録を持っている。
レスターではプレミア奇跡の優勝の一員となり、CLにも出場しゴールを挙げている。そしてウエスカでも……と、所属したクラブで何らかの結果を残しているのだから、岡崎というプレーヤーの価値がよくわかる。
移籍専門サイト『Transfermarkt』に掲載されている岡崎のリーグ戦成績を調べてみると、面白いデータが浮かびあがる。
<シュツットガルト時代>
2010-11※冬加入
12試合2得点/993分
2011-12
26試合7得点1アシスト/1566分
2012-13
25試合1得点/1007分
<マインツ時代>
2013-14
33試合15得点1アシスト/2715分
2014-15
32試合12得点6アシスト/2787分
<レスター時代>
2015-16
36試合5得点2アシスト/2069分
2016-17
30試合3得点1アシスト/1571分
2017-18
27試合6得点3アシスト/1327分
2018-19
21試合1アシスト/269分
<ウエスカ時代>※リーガ2部
2019-20
37試合12得点/2456分
出場1000分を割ったのはたった1シーズン。
こうして見るとレスター最終年以外、無得点に終わったシーズンはない。計3回のリーグ戦2ケタ得点達成はもちろんだが、岡崎の価値を何より感じられるのは「シーズンにおける出場時間」だろう。冬加入だった1年目を除けば、1000分を割ったのは昨季の1シーズンだけである。
ジェイミー・バーディーとリヤド・マフレズを輝かせたハードワーク、そして自身も時にスーパーゴールを叩き込み、途中交代のたびにクラウディオ・ラニエリ監督がねぎらったレスター1年目――今でも鮮明に思い出せる岡崎の活躍ぶりだ。各監督に使いたいと思わせ、各クラブで“欠かせない主力”であり続けたからこそ、この出場時間となっているのだろう。