“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
J1札幌の大卒トリオの即戦力っぷり。
今季は“勝ち点3”と“未来“の融合を。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/07/11 11:40
鹿島戦後、札幌の竹林強化部長と喜びを分かち合うMF高嶺。
新しい可能性を模索しながら勝つ。
新型コロナウイルスは間違いなく経済界にも大きな打撃を与えた。先行きがまだ不透明な状態において、現在クラブ運営を支えているスポンサーとの契約が続くとは限らない。リーグ戦で負けが続くことはファン離れにつながるのみならず、スポンサーにとって一番重要なイメージ戦略に大きな影を落とすため、目先の勝利にもしっかりと向き合わないとならないだろう。
だが、J2への降格がない今季だからこそ、来季以降への基盤を築く絶好の機会とも言える。長期プランと短期プランの両輪を持ち合わせ、どちらも言い訳にしないチームづくりが必要となるのだ。
短絡的なことを言うつもりはないが、少なくとも開幕から3戦を見ると、札幌はそれができている。ベテランと中堅、若手の融合を積極的に行い、新しい可能性を生み出すユニットを実戦でトライしながら、結果を掴んでいく。
今季は難しいマネジメントを強いられるだけに、そこで優位に立てたクラブが来季以降の栄華を掴むと見ている。だからこそ、「降格なし」と「交代枠5」の臨時レギュレーションにしっかり対応する札幌に大きな可能性を見出せずにはいられないのだ。