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本田圭佑、移籍2戦目で主将の信頼と
現地評。コロナ禍での再開に疑問も。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byVitor SILVA/Botafogo/AFP/AFLO
posted2020/06/30 20:00
珍しいヘアバンド姿で公式戦に臨んだ本田圭佑。ブラジルのコロナ禍は心配な一方で
「良く動き、知的にプレーした」
この試合で最も目立ったのは、ともに1得点1アシストを記録した18歳のルイス・エンリケと21歳のカイオ・アレシャンドレ。2人とも、近い将来の欧州クラブ移籍が噂される逸材だ。
本田は攻守に奮闘して二度、ゴールの起点となった。その一方で、少し体が重そうな印象もあり、得点やアシストという目に見える結果を残すことはできなかった。
ボタフォゴの情報を専門的に配信する電子メディア「フォトンネッチ」は、本田について「パスの質が高く、良く動き、知的にプレーした。今後は試合勘を取り戻し、コンディションも上向くだろう」と評し、7点(10点満点)を付けた。
チーム最高点はルイス・エンリケの9点で、次がカイオ・アレシャンドレの8.5点。本田の点数は、チームの真ん中くらいだった。
フルミネンセ、フラメンゴ戦に臨めるか。
この勝利で、ボタフォゴは州選手権後期の勝ち点を7(2勝1分1敗)に伸ばし、ボアビスタと勝ち点、得失点差で並んだが得点数で2位に付けた。なお首位は、4戦全勝で勝ち点12のフラメンゴである。
後期最終節は7月1日に行なわれ、ボタフォゴはアウェーでポルトゲーザと対戦する。勝てば自力で2位を確保し、準決勝へ進む。この場合、対戦相手は別グループ首位のフルミネンセとなりそうで、もし勝てば決勝はおそらくフラメンゴと対戦する。この試合にも勝てば後期の覇者となり、前期王者のフラメンゴとホーム&アウェーで州選手権の優勝決定戦を行なう。
本田の28日の試合の出来はまずまずだったが、おそらく本人は完全には満足はしていないだろう。
若手をサポートし、チームのためにプレーするのはもちろん大事だが、次の試合では自らゴールを叩き込む姿を見たい。