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PGAが米主要スポーツ最初の再開。
トップ5が勢揃い、松山英樹も渡米。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byAFLO
posted2020/06/10 11:40
松山英樹もツアー再開に備えてすでに渡米している。状況を見極めて、万全を期して復帰してくるはずだ。
「そもそもギャラリーは来るのか?」
メモリアル・トーナメントではギャラリー・バッジにRFID(無線ID)なるものを付け、人々の動線を常にモニターで監視。密集ができていたら、係員が飛んで行って「離れてください」と指導する作戦だ。
さらには、コース内の人数が常に8000人以内になるようコントロールするそうだが、「そんなことが本当にできるのか?」と疑問視する声もある。
そして、「そもそもギャラリーは来るのか?」という疑問も、もちろんある。40度近い猛暑の中、検温や問診を受け、コース内では終始マスクを着用。仲間とじゃれていたら「離れなさい」と警告を受け、選手とは握手もハイファイブもできず、サインももらえない。
18番グリーン際の丘に座るときも、離れ離れに座って静かに応援するというのでは、盛り上がりに欠けるのではないか。
誰かが先頭を走らなければいけない。
それでも観客は来るのだろうかと首を傾げたくなるのも無理はない。だが、それでも見たいと思うファンは、きっといるだろうし、それでも見たいと思わせるようなプレーを選手たちには是非とも見せてほしい。米ツアーには、より安全で魅力的な試合作りに、さらに挑んでもらいたい。
それが「それぞれができること」である。コロナ禍でできてしまった休止の壁というものを、誰かがどこかで打破しなければ、誰も前へ進めない。
「まず最初に再開するのは、我がツアーだ」
米ツアーのモナハン会長は、その壁を打破することに、何より胸を張っている。