水沼貴史のNice Middle!BACK NUMBER
久保建英、南野拓実、冨安健洋。
水沼貴史が語る3人への期待と現状。
text by
水沼貴史Takashi Mizunuma
photograph byDaisuke Nakashima
posted2020/06/10 11:50
久保建英擁するマジョルカのリーガ再開初戦はバルセロナとなる。メッシら相手に本拠地でどのような活躍を見せるのか。
久保建英はいきなりのバルサ戦!
今週以降、欧州主要リーグが続々と再開します。Jリーグとは異なり、シーズン終盤での再開となるため、優勝争い、または残留争いが佳境。いきなり激しい戦いが予想されます。今回は注目の日本人選手をピックアップし、それぞれの現在地と展望をまとめてみました。
まず、6/11から再開となるリーガでの注目はマジョルカ・久保建英でしょう。再開初戦の相手はなんと、バルセロナ(6/13。日本時間6/14朝5時キックオフ)。いいですね~。このタイミングでバルサとやるなんて、やっぱり持っているなと感じます。
<中断前までの成績>
ラ・リーガ
24試合出場(先発13)3ゴール 3アシスト
コパ・デルレイ
1試合出場(先発1)
中断前の3試合ではすべてスタメン出場、2得点と好調でしたね。少し時間は空きましたが、良いイメージで試合に臨めるでしょう。レアル・マドリーと勝ち点2差で首位に立つバルセロナが相手ですから、当然難しいゲームになりますが、ただ、前回のカンプ・ノウでのゲームでは大きなブーイングをされても堂々と渡り合えていました。今回はさらに成長を見せつける絶好の機会ですね。
周囲を見られるようになった成長。
冬に加入したサイドアタッカーの(アレハンドロ・)ポソとの連係が非常にいいですね。彼とは年齢が近いこともあり、分かり合える部分も多いと思いますが、チーム全体の中においても、久保の実力が認められてきたように感じます。シビアな世界ですが、「コイツは才能あるんだな」と思わせることができれば、必ずボールは出てくるもの。そういうレベルまでたどり着いたということでしょう。
久保の成長をより感じるのは、周りを見られるようになったこと。チームの信頼を得るということは、ボールが回って来るだけでなく、周囲の動き出しも増える。
ポソをはじめ、“久保ならボールを出してくれるだろう”という受け手がたくさんいることは、プレーの選択肢が広がります。自分でいく、味方を使う、その判断や閃きこそ久保の魅力。フィジカルも逞しさを増していますから、期待していいでしょう。