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短縮シーズンと議論百出の背景。
MLBは金儲けより「治癒効果」を。
posted2020/05/23 11:00
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph by
Getty Images
5月11日、MLB機構が、2020年大リーグの具体的開催案を発表した。以来、議論が百出している。
当然だろう。難問中の難問ともいうべき事柄だけに、調整や修正のアイディアは、これからもまだまだ出てくるはずだ。
7月上旬(7月4日の独立記念日が土曜日なので、このあたりが本命だろう)の開幕までには、まだ少し時間がある。
6月中旬から開幕前のミニキャンプが張られるとしたら、5月いっぱいで骨格が定まるかもしれない。
MLBの開催案は、いまのところおよそ次のとおりだ。
全30球団がDH制を採用する。
(1)今季は全82試合の短縮シーズンとする。
(2)試合は原則として、各チームのホーム球場で行う。開幕後しばらくは、無観客試合とする。
(3)移動を最小限にとどめるため、30球団を東・中・西の3地区に振り分け、リーグの壁を暫定的に取り払って、各地区で10球団ずつが戦う。レギュラーシーズンは、すべて同地区内の対戦とする。
(4)リーグ交流戦の数が増えるため、ポストシーズンも含めて、全30球団がDH制を採用する。
(5)各チームは、選手50人までを帯同することが可能で、ベンチ入り選手枠も30人に広げられる。
(6)ポストシーズンは、従来の10チームから14チームに枠を広げる。
大枠はこんなところだが、もう少し具体的な説明が必要だろう。