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読書家・菊池雄星が薦める12冊。
「1日1冊は読みたいですね」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byKyodo News
posted2020/05/17 11:00
マリナーズで2年目のシーズンを迎える菊池 雄星。アリゾナを拠点に、いまだ日程が決ま らないメジャー開幕に備える。
「何でこんな言葉が出てくるんだろう」
彼が読書好きになった背景にはご両親の影響が多大にあるという。4人きょうだいの3番目として育った雄星少年のお小遣いは決して多くなかったが、本は子供の成長過程において大切なものと考えたご両親は「本はいくら読んでもいいよ」と、お小遣いとは別に書籍代を与えてくれていた。
ご両親も読書が大好きだったこともあり、自然に「本」と「雄星少年」の距離は近くなっていった。
「本を読むことで、普段の生活での気付きの幅が大きくなりますし、あとはいろいろな情報が入ってくる中で冷静に見られるようになっているのかなと感じます」
そして、続けた。
「“何でこんな言葉が出てくるんだろう”というのにすごく興味を持っていて、“この表現ってすごいな”とか、そういうところが読書をしていて面白い、本を読んで良かったなと思うポイントでもあります。自分の知らない世界を教えてくれるというか、自分はまだまだ何も知らないと思わせてくれるのが、良い本だったと思うポイントですね」
息子には絵本の読み聞かせ。
現在、アリゾナで個人トレーニングを続ける彼は週に1度の割合で50、60球のブルペン投球を続けている。「いつスタートして、招集がかかってもいいように準備はしています」と語るように調整も順調のようだが、シーズン中にはない時間も楽しんでいる。それは家族との時間であり、特に昨年7月に生まれた愛息へは毎日絵本を読み聞かせているという。
「みんなに”絵本はいいね”と言われているので、意味をわかっているかわからないですけど、語りかけている感じですね。『いないいないばあ』とか絵が飛び出してくる系に反応し楽しそうにしている。あとはアンパンマンはこの自粛中で誰よりも歌ってあげています。歌うと泣き止むので(笑)」